2社間ファクタリングのメリットとデメリットについて解説

目次

  1. そもそも2社間ファクタリングとは?海外では馴染みのない方法?
  2. 2社間ファクタリングで資金調達をする方法のメリットとデメリットは?
  3. まとめ


会社の資金繰りが悪化した時に、売掛債権を売却することで銀行などの融資よりもはるかにスピーディーに資金を調達することができるのがファクタリングです。

また、最近日本国内では2社間ファクタリングというものが人気です。この2社間ファクタリングはどのようなサービスなのでしょうか?今回は2社間ファクタリングのメリットとデメリットを徹底的に解説します。


そもそも2社間ファクタリングとは?海外では馴染みのない方法?

そもそもファクタリング取引は世界的に有名な取引ですが、多くの場合は3社間ファクタリングと言って

・ファクタリング利用企業がファクタリング会社に売掛債権を譲渡

・ファクタリング会社またはファクタリング利用会社から、売掛先企業に対して債権譲渡通知

・売掛先企業はファクタリング会社そのものに入金

というスキームを取ります。

つまりこれを会話にしてみるとこんな形になります。


「毎度お世話になっております、A商事です。B商会さん、大変申し訳ないのですが再来月にB商会さんからお支払いいただく予定の売掛金ですが、ちょっとこちらの事情で資金繰りを早めたいんです。なのでファクタリング会社さんに売掛債権を譲渡させてもらいます。つきましては、再来月にお支払い頂く際はウチではなく、ファクタリング会社のCファクタリングさんに直接入金してください」

「A商事さん、これはどうも。B商会です。ご事情はよくわかりました。それではそのようにしてください。ウチはファクタリング会社さんの方に入金するようにしますので。では、そういうことで」


このような流れになるのが3社間ファクタリングで、世界的に共通認識のファクタリングです。


しかし、これだとどうしても相手先の企業にファクタリングを使っていることが分かってしまいますので、売掛先の相手先企業を一切介在させず、ファクタリングを利用する企業とファクタリングを提供する企業の2つの会社の間だけですべてを完結させてしまうのが2社間ファクタリングというスキームです。

このファクタリングスキームは日本国内で主に利用されているスキームです。




2社間ファクタリングで資金調達をする方法のメリットとデメリットは?

売掛先企業に一切通知をすることなく2社間ファクタリングで資金調達をする方法には、メリットとデメリットの両方が存在します。

1つ目にメリットをご紹介すると、これは言わずもがな相手先の企業にファクタリングを使用している、つまり資金繰りが現在苦しい状況にあるということを知られずに済むというものがあります。

このメリットが一番大きいメリットと言えるのではないでしょうか。

取引先に資金繰りが苦しいことを知られてしまうと、場合によっては取引を中断されてしまったり、今後の取引を考えるということで割り当て縮小になってしまう可能性もあります。

そのようなデメリットを一切排除し、リスクフリーな形で資金調達ができるのは2社間ファクタリングの良いところと言ってよいでしょう。

その反面デメリットもあります。

2社間ファクタリングは3社間ファクタリングに比べて、ファクタリングを提供する企業にとってのリスクが大変に大きいものになります。

何しろ売掛先企業と直接連絡を取り合うこともできなければ、外側から売掛先企業の審査をするにも限界があります。

そもそも初回取引の場合、ファクタリングを依頼してきた会社と入金日にきちんと連絡が取れるかどうかも怪しいと考えざるを得ません。

このように2社間ファクタリングの場合はファクタリングを提供する側にとってあまりにもリスクが大きいため、手数料が非常に高額となります。

この手数料という部分を了承できるのであれば、2社間ファクタリングは相手先に知られずにファクタリングで資金調達ができる最高の方法と言ってよいでしょう。




今回のまとめ

取引先に知られずにファクタリングで資金調達ができる2社間ファクタリングのメリットとデメリットを徹底解説!

ファクタリングの中には、相手先に知られずに済む2社間ファクタリングという方法があります。こちらの方法だと取引先にファクタリングの事実が知られずに済むというメリットがある反面、ファクタリングを提供する会社にとってのリスクが大きいことから、ファクタリング手数料が非常に高額なものになるというデメリットが存在します。