人件費はもちろんのこと、ベッドや消耗品など様々な部分で持ち出しの多い医療、そして介護業界。
特に介護業界は昨今高齢者の増加に伴い、需要は増加しているものの開業当初は特に資金繰りが安定しづらい業種です。
しかし、これらの業界でもファクタリングという「借りないタイプの資金調達」を行うことにより、安定した経営維持をすることが可能となっています。ここでは介護や医療業界とファクタリングの親和性や、実際のファクタリング事例を紹介していきます。
開業間もないクリニック及び介護事業所などは、実際に利用者や患者からの報酬が全額入金されるまでに3ヶ月近く時間がかかります。
開業当初にある程度資金をプールしておいたとしても、人件費や広告費、また場合によっては突然の設備の故障などによって予想外に出費が出て行くケースが考えられます。
医療報酬という形で収益を得るビジネスモデルであることから、自己負担を除くそれぞれの報酬を国や自治体、医療保険から入金してもらう必要があります。
場合によっては診療報酬や介護報酬が入金されてくるまでにクリニックや事業所が運営できなくなってしまうという場合もあるでしょう。すべては入金サイクルが長すぎることに原因があります。
この場合は、医療ファクタリングで売掛債権をスピーディーに現金化してしまうという方法があります。
ファクタリングとはそもそも確定している売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらう形で、速やかに現金化する方法です。
このファクタリングは特に売掛先の信用状況が問われるものですが、医療及び介護業界の売掛先といえば国又は自治体となります。いまだかつて、これほど盤石な売掛先があったでしょうか。
そのため、たとえ開業したばかりで実績のない診療所や介護事業所でも売掛債権の信用性で売掛債権を現金化することが可能です。
これが銀行からの融資という話になると、診療所や介護事業所などを運営する法人の実績や信用力そのものが問われますので、開業したばかりではほぼ審査に通過することは不可能と言ってよいでしょう。
新規ビジネスという形でデイケアサービスを提供する介護事業所を立ち上げたAさん。
介護報酬が実際に国または地方自治体などから入金されてくるまでには、かなりスパンがあるということを事前に知っていたため、最低でも半年間は耐えうるだけの体力をつけた上で開業です。
しかし実際に蓋を開けてみると、認知症の高齢者の利用者を介護したり、送迎の車を出したりなどでスタッフが全く足りず、それでいて利用者は増加の一途をたどるため、やむなく想定の倍近い人数の採用に踏み切りました。
これにより、事実上入金なしで事業運営に耐えられるのは長くても3ヶ月程度ということが判明します。
利用者さんからの入金もありますが、ほとんどが負担割合が1割ということで、実際に介護事業所に日々集まる歳入は微々たるものでした。
新規開業したばかりの事業所で法人としての皆無であったことから、銀行からの融資は到底受け入れられそうもありません。
そこでAさんは、医療ファクタリングという形で介護報酬を現金化することに踏み切ります。
経営の方針としては無借金経営を貫こうと思っていたAさんですが、ファクタリングはこの部分でもAさんの理想にマッチしました。
ファクタリングは売掛債権を売却してファクタリング会社からファクタリング手数料を引いて即座に現金を受け取るというスキームであることから、会社としての借り入れには当たらず、代表者本人の個人信用情報も一切不問というものでした。
開業間もない状態で、ファクタリング会社が相手にしてくれるかどうか?という不安もありましたが、A さんがファクタリング会社に確認をしてみると医療報酬または介護報酬などについては売掛先が日本国ということで大変人気の案件であることがわかりました。
これによりAさんは、申し込みからわずか2日で現在保有している売掛債権を売却し、手元に数百万円単位の現金を借金することなく用意することができたのです。
今回のまとめ
持ち出しの多い医療・介護業界でもファクタリングで安定した経営維持が可能!医療・介護業界でのファクタリング事例を紹介
特に開業して間もない時期には金融機関に頼ることも難しいため、実質的に資金調達の方法はファクタリングがベターな選択肢と言ってよいでしょう。